【短い・簡潔・要約】自作PCの電源ユニットの選び方

最終更新日: 2020年02月26日 632 views
電源ユニットの選び方を簡潔に説明します。
「おすすめランキングN選」のような商品のおすすめもしません。

ほとんどの人は、3つのポイントさえ抑えれば問題ありません。

  1. 電源容量(何ワットか)
  2. 80PLUS(効率)
  3. ケーブルの豊富さ

電源容量(定格容量)

PCのパーツはそれぞれで電力を消費します。
CPUが100W、GPUが100W、メモリが20W、ハードディスクが20Wであれば合計で240W消費します。

電源ユニットは推定される消費電力の2倍程度を目安にして選ぶと良いです。

自作PCの構成の消費電力

各パーツの消費電力の合計が推定消費電力です。
PC自作.comでは、パーツリストを作成すれば自動で推定消費電力を計算します。
(一部情報が抜け落ちている場合もあるので気をつけてください。)
大まかな目安としては、
  • CPU : 100W~300W
  • GPU : 100W~400W
  • HDD : 10W程度
  • SSD : 3W程度
  • メモリ: 3W程度
です。

CPUのTDPと最大消費電力の関係

CPUの最大消費電力はTDP(Thermal Design Power: 熱設計電力。放熱できる最大電力)の1.5倍程度が目安です。
ハイエンドであるほどTDPの2倍程度と最大消費電力は大きくなります。

参考として
  • TDPが95WのCore i9 9900Kであれば、アイドル時は40W程度、webブラウジングで90W程度、重い処理を行ったピークでは200W程度の消費電力となります。
  • TDPが110WのRyzen 3900Xであれば、アイドル時70W程度、webブラウジングで110W程度、ピーク時では150W程度になります。
第3世代RyzenシリーズはIntelのCore i9シリーズ比較して最大消費電力は低めです。

GPUの消費電力の目安

GPUはCPUと同じくアイドル時は50W程度しか電力を消費しません。

ピーク時は定格消費電力の1.3〜1.8倍程度まで消費しうります。
ピーク時の消費電力の目安としては、
  • スペック上でTDP 300WのRTX 2080Tiは400W程度
  • スペック上でTDP 175WのRTX 2070は300W程度
  • スペック上でTDP 150WのGTX 1070は250W程度
  • スペック上でTDP 75WのGTX 1050Tiは140W程度

推定消費電力の2倍で良いのか?

PCの使用頻度が高い場合は余裕をもって2倍程度のほうが良いでしょう。
一方でたまにしか使用しない、高負荷な使い方はあまりしない場合は1.5倍程度でも大丈夫です。

また構成全体で1000W程度の消費電力であれば、2000Wの電源などほとんど売られていないため、1500W程度の電源ユニットを選ぶ場合も多くなります。

必要以上に大容量の電源だと電気代が上がるか?

基本的にNOです。安心して無駄に大容量な電源を使ってください。
1200Wの電源ユニットは、必ず常に1200W消費し続けるわけではありません。
最大で1200Wまで出せるというだけで、実際は必要な分だけ電力を供給します。

無駄に電気代が上がるかどうかを決めるのは、電源効率です。
ほとんどの電源ユニットは最大電力の50%程度を供給している際に最も効率がよくなります。
(100V電源だと40%程度)
最大電力の10%以下になると急激に効率は悪くなります。

80PLUS(変換効率)


80PLUS認証は上の写真の左から右へ行くほど良いとされています。
メーカーにもよりますが、そもそも80PLUS認証していないものでは50%の負荷時で70~80%程度の効率です。

変換効率が90%ということは、
コンセントから100W供給された電力が、電源ユニットに入って出てくるタイミングで、90W分として出てくるという意味です。
残りの10Wは熱となって、失われます。

80PLUSは電源の品質ではない

80PLUSは電源効率の指標であって、どれだけ長持ちするのかや、どれほどしっかり作られているかといった品質の指標ではありません。

80PLUSと電気代

同じ処理を行いながら、電源の80PLUSだけ変えた場合の消費電力の違いを比較すると電気代としてどれくらい違いが生まれるのか分かります。
80PLUSのBronzeとTitaniumの違いは10%程度しかなく、電気代で換算しても10%程度だと分かります。
コストパフォーマンスを考えた場合、80PLUSのブロンズ〜ゴールドあたりがおすすめです。

ケーブルの豊富さ


自分の使いたいパーツに電力を供給できるケーブルが揃っているかです。
とくに複数のHDDや2.5inchのSSDを用いたり、GPUを用いる場合は、シリアルATAの電源ケーブルが足りなくなる場合があります。

HDD, SSD, 冷却ファンのように電力をあまり必要としない場合は、枝分かれケーブルで対応できます。
GPUを複数使いたい場合は、もともと豊富なケーブルがついている大容量の電源ユニットが必要になります。


ここから先はあまり重要ではありません。

電源ユニットのサイズ

小さなPC向けの特殊な電源ユニットを除いてほとんどの電源ユニットはATX電源と呼ばれています。
ATX電源は、幅150mm、高さ86mmが標準です。

「幅」とは、電源ユニットを配置したPCケースの前面から見たときの、電源ユニットの幅です。
「奥行き」は、電源ユニットを配置したPCケースの側面から見たときの電源ユニットの幅です。

PCケースに入るかどうかを確認するためには、奥行きだけ気をつければ良いです。
奥行きが長い場合、PCケースのHDDなどを搭載するシャドウベイに当たる可能性があります。

ATX電源の奥行き

標準的な奥行きは140mmですが、
実際は125mm~180mm程度までばらつきがあります。
大容量電源であるほど奥行きは長くなる傾向にあります。

SFX電源

SFX電源は、Micro ATX以下の小型PCケース用に作られた電源です。
最大電力は300W~750W程度で電源容量も比較的小さめです。
一部のMicro ATXやMini ITXケースではATX電源を入れることができるものもありますが、小さいケースを使うときは、しっかりと電源のサイズを調べる必要があります。

最近のMini-ITXケースでは最初から電源が搭載されているものが多く、そちらのほうが安全です。
またMini-ITXでも650W程度の電源が最初からあるものも増えてきています。

SFX電源のサイズ

SFX電源のサイズは、
  • 幅85~125mm
  • 高さ50~65mm
  • 奥行き100~130mm
です。

プラグイン式(フルモジュラー式)と直出し式


電源ユニットから出ているケーブル類が着脱可能であれば、プラグイン式で、取り外せないものは直出し式になります。
ハイエンドの電源ユニットであるほど、プラグイン式である場合が多くなります。
プラグイン式のメリットは、使わないケーブルをケースの中に入れる必要がないので、ケース内がすっきりしやすいことです。
直出し式のメリットは、ケーブルの着脱部分であるソケットの分だけ電源ユニットが小さくてすむことです。
とはいっても1cm程度奥行きが短くなる程度です。

プラグイン式と直出し式の中間にあるのがセミプラグイン式(セミモジュラー式)です。
セミプラグイン式は、必ず使うであろうケーブルを直出しにし、使用頻度の低いケーブルは脱着可能としています。

静音性

PCの騒音はファンからきます。
ファンは、GPU、CPUクーラー、PCケース等ありますが、電源ユニットのファンも騒音源になります。
アイドル時は、電源であまり発熱されないため、ファンは高回転させる必要はありません。
そのため、低負荷時にはファンの回転数を自動で下げる機能がついている電源は静音性に優れます。


ファンのサイズが大きいほど少ない回転数で同じだけ空気の流れを作り出せるため、静音性に優れます。
14cmファンのほうが12cmファンより静音性に優れているといえます。

メーカー

電源ユニットメーカーとしてまず間違いないメーカーは、
  • Seasonic
  • CWT
  • Flextronics
  • FSP
  • Enhance
です。

Owltech、Corsair、玄人志向、Cooler MasterやThermaltakeなどは自社で電源ユニットを作っているわけではなく、他の企業にOEM依頼して開発しています。
それらは品質が悪いわけではないですが、Seasonicなどが安心感とコストパフォーマンスに優れている傾向にあります。


自作PC.com では簡単にパーツリストを作れます

PC自作.com では互換性をチェックしながら パーツリストを構成 することができます。

CPUを決めれば、それに対応したマザーボードやCPUクーラーだけから選ぶことができます。マザーボードが決まっていれば、そのフォームファクタ以上のPCケースのみから選ぶことができます。

全体での 推定消費電力を自動で計算 し、その2倍の電源をおすすめします。

もちろん各スペックごとの 絞り込み も同時で行うことや、 検索 も行えます。作成したパーツリストは 複数保存 することができます。パーツリストを誰かと 共有 することもできます。

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