【2020年版】AfterEffectsに最適な自作PCのおすすめ構成4選

最終更新日: 2020年06月17日 1281 views
PC自作では「動画編集におすすめの構成」の記事がありますが、After Effectsだけわざわざ切り離して記事を作成しています。

なぜならば、
After EffectsはCPUとの相性が大きく左右するから
です。

おおざっぱに言うとCPUのシングルコアの性能に依存するのですが、
シングルコア性能だけでなく、他の要素も絡み合っています。

ちなみに、AdobeはかつてRender Multiple Frames Simultaneouslyという多コアCPUを最大限に活かそうとする機能を開発していましたが、2014年にすべてその機能を削除し、GPUアクセラレーションのほうへ舵を切っています。

この記事では、After Effectsを使用する皆様のユースケースに応じて
最適な自作PCを組めるようにご説明していきます。

動画編集(主にPremier Pro)におすすめの自作PCの構成
DaVinci Resolveにおすすめの自作PCの構成
もご参照ください。

After Effects用PCの各パーツの選び方

まずは各パーツごとに選び方を解説します。


After Effectsに最適なCPUは何か?

 

2つの使用目的に分けて最適なCPUをご紹介しようと思います。
  1. After Effectsで作業をする(当たり前)
  2. After Effectsで作業をせず、レンダリングノードとして使用する

この記事を読まれる多くの人にとっては、1つ目のケースだと思います。
「そもそも2つ目のレンダリングノードとか聞いたことない」という方が多いと思いますが、その方は2番目の項目は読み飛ばしてください。


After Effectsで作業をする場合に考慮すべきCPUのスペックと性能

 

99%の人は、自作するPC上のAfter Effectsでモデルを作って動かしてといった作業をすると思います。
その場合はクロック周波数が高くシングルコアの性能が高いCPUを選んでください。
(後述するプラグインを用いればマルチコアのCPUを活かすこともできます)

コストパフォーマンスが良く人気のあるシングルコア性能の高いCPUはIntel Core i9 9900KAMD Ryzen 9 3900Xなどが上げられます。

Ryzen 9 3900Xはベースのクロック周波数が3.8GHzで、ブースト時は4.6GHzとなります。
一方のi9 9900Kはクロック周波数が3.6GHzで、ブースト時は最大5.0Gzまで上がります。
3900Xのほうが9900Kよりコア数が4つ、スレッド数が8つ多く、単純なCPUベンチマークでは3900Xのほうが上位に来ますが、
After Effectsでのほとんどの処理はシングルスレッドで動作するため、i9 9900KのほうがAfter Effectsでは有利となります。

ここからはpugetsystemsという企業向けのPCを販売しているアメリカの企業が公開しているベンチマークを利用して性能比較を見ていきます。


各CPUの総合ベンチマークスコア
 

まずは総合スコアです。
第3世代ThreadripperはAfter Effectsでもぶっちぎりの性能を出していますが、
64コアの3990Xではなく、コア数の少ない3970Xと3960XのほうがAfter Effectsには向いているようです。

驚くべきことに20万円近くする第3世代Threadripperに対して、
6万円ほどのi9 9900Kは互角の性能を出せています!

After Effectsをメインの使用とするPCを組むのであれば、9900Kはおすすめです!



RAMプレビューでの性能
 

RAMプレビューという言葉はなくなってしまい、今は単にプレビューと呼ばれる機能での性能は上の棒グラフの通りになっています。
作業中に、作成中のビデオを実際の速度で再生してみる際に行われるのがプレビューです。
レンダリングと異なり、H.264などのファイル形式への変換は行いませんし、ストレージへの保存も行いません。
代わりにメモリ(RAM)に保存します。これをキャッシュと呼びます。

プレビューは作業中に最も頻繁に行うと言って良い処理ですので、この性能が大切になります。
ベンチマークでは実際のFPSをみて、それぞれのCPUの性能をスコアリングしています。



レンダリングの性能
 

次に実際に動画ファイルへと書き出していく際のスピードの性能になります。



トラッキングの性能
 

トラッキングは、下のgifのように動いている物体に対して文字などのオブジェクトを追跡するようにのせる処理です。
 


上のベンチマークでは、トラッキングを行った際のFPSから算出しています。



レンダーファームのレンダリング専用マシンに最適なCPUは?

レンダリング専用のPC(ノード)を作らない多くの人は読み飛ばしてください。

他のシングルコア性能の高いPCで作成されたものをレンダリングするためのレンダリングノードを自作する場合にどのようなCPUを選べば良いのでしょうか?
レンダリング専用で使用する場合は、マルチコアでの性能が重要な指標となります。
しかしAfter Effectsのレンダリングで利用できるコア数には上限があるため、上述したレンダリングの性能の高いものがおすすめです。

具体的にはThreadripper 3970Xや3960Xなどです。
ThinkboxのDEADLINEなどマネージメントシステムを利用する場合、すべてのコアを有効活用できるかもしれません。



多コアのCPUに使えるプラグイン(Render Garden, BG Renderer MAX, AERender)

レンダリングの処理を分割し複数のCPUコアに割り当てることが可能となるプラグインがあります。
ただし、これらが3990Xのような64コアの性能を最大限に引き出すことは難しいと考えておいたほうが良いです。

また、同じオブジェクトのレンダリングを複数のコアで行う場合、メモリ(とグラフィックメモリ)上では同じオブジェクトの情報を2つ分けて使用するため、メモリ(とグラフィックメモリ)の容量がかなり圧迫されます。

 


実際のベンチマークでは、分割できたスレッド数は最高で20程度であったようなので、64コア128スレッドの1/6も活用できなかったようです。ベンチマーク上でも3990Xはほぼ最下位になってしまっています。
10940Xの14コア程度がちょうどうまく分割した上での各コアの性能が最大限引き出せているようです。


After Effectsに必要なメモリ容量は?

 

多コアCPUを利用する場合は、メモリ容量を大きくする必要があります。
同じオブジェクトを複数メモリにのせる必要が出てくるからです。
4コア程度のエントリークラスのCPUであれば16GB、
8コア程度であれば32GB以上、
16コア以上であれば、64GB以上が適正だと思います。


After Effectsに最適なGPUの選び方

 

After Effectsではいくつかのエフェクトと3DビューポイントレンダリングでGPUを活用できます。
しかし全ての処理においてGPUが使用されるわけではないため、CPUと比較するとそれほど重要ではありません。
 

CPU内蔵のGPUと比べるとGPUがある場合のほうが圧倒的に性能は向上しますが、GTX 1660XからTitan RTX 24GBに変えても大きな性能向上は見込めません。
性能向上はせいぜい10%程度となります。

コストパフォーマンスに優れているのは、RTX 2070といえるでしょう。
Premier Proや3DCADなどの他のソフトウェアも使うのであれば2080TiやTitanまで手を伸ばしても良いと思います。


After Effectsに向いているSSD/HDD

 

After Effectsではプレビューで作成したフレームをキャッシュに保存しますが、足りなくなった場合はストレージも使用します。
すべてオンメモリでできる自信がある場合は別ですが、ほとんどの方はディスクキャッシュも使用せざるを得ないときがあると思います。

その場合ソースフッテージとは別のSSDやHDDをディスクキャッシュに割り当てるほうが速度が速くなります。
500GB程度の最高速度のNVMe接続のSSDをディスクキャッシュ用に割り当てると非常にコストパフォーマンスが高くなります。

2020年2月ではSamsung 970 Evo Plusがコンシューマー向けのSSDとしてはベストチョイスとなります。
970 Evo Plusは最大で3,500MB/sの速度が出せ、Samsung 860 Pro SATA SSDの560MB/sの7倍の速度が出ます。
今年中にこの次の世代のSSD 980 PROが販売されると考えられますが、現在は970 Evo Plusがコストパフォーマンスにも優れているといえるでしょう。

これとは別にファイルの保存用に1~2TBのNVMe接続SSDがあると良いでしょう。

滅多に開かないファイルの保存用としては6TB程度のHDDがコストパフォーマンスに優れています。


After Effectsに最適なディスプレイ

映像作品作成において、色域を考慮する場合ディスプレイ選びは大切になっていきます。
プロフェッショナル向けのディスプレイの選び方を別途記事にする予定です。



予算別! おすすめのパーツリスト


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