【究極ガイド】グラフィックボード(GPU)の選び方

最終更新日: 2020年03月09日 617 views

グラフィックチップとグラフィックボードの違い


NVIDIAはGeForceシリーズなどのGPUチップを開発し、AMDはRadeonシリーズなどのGPUチップを開発しています。
NVIDIAが自社のGPUチップを使って、開発したグラフィックボードはリファレンスモデルと呼ばれます。
(商品名はFounder Editionとなっています)

一方でNVIDIAやAMDからGPUチップを買って、グラフィックボードを販売しているのが、玄人志向やASUS、MSI、Zotacなどです。
玄人志向やASUS、MSI、Zotacなどが販売しているグラフィックボードはオリジナルモデルと呼ばれます。
冷却用のファンの配置が異なることから、オリジナルファンとも呼ばれ、略してオリファンとも呼ばれます。

NVIDIAのQuadroシリーズやTITAN、TESLAなどはオリジナルモデルは少なく、自社で開発したリファレンスモデルがメインで販売されています。
同様にAMDのFireProシリーズも基本的にリファレンスモデルしか販売されていません。

グラフィックボードの選び方


グラフィックボードの選び方の順番としては、基本的に
  1. グラフィックチップ(GPUチップ)を決める
  2. 欲しいグラフィックチップを使ったグラフィックボードを決める

グラフィックチップの決め方


グラフィックチップはNVIDIAとAMDくらいしか開発していません。

グラフィックボードおよびグラフィックチップの性能の評価は簡単ではありません。
その理由はソフトウェアによって相性の問題があり、必ずしも値段の高いほうのグラボのほうが速いとは限らないからです。

ここではベンチマークやスコアなどの大まかな見方を解説します。

GPUチップの性能は大きく分けて2つの測り方があります。
  1. 実際にゲームなどを行った際のフレームレート(fps)
  2. コア数やVRAM、クロック周波数などの決められたスペック

実際のフレームレートでの性能評価

各ゲームやPhotoshop、Premier Proなどのソフトウェアごとにfpsがベンチマークとしてとられています。
それを参考にするのが一般的です。
ここでは平均的なゲームでの35種の各GPUチップのフレームレートでの評価をのせておきます。


ここからは実際のメーカー表記のスペックの見方を解説します。

コア数


GPUのコア数は、1つ1つの計算を行う回路の数を表します。
CPUのコア数と同じように考えて大丈夫です。

CPUではコア数はせいぜい64程度ですが、GPUのコア数は数千もの数になります。
1つ1つのコアが計算できることは単純なものしかありませんが、逆に言えば単純な計算を大量に一気に行うのであればCPUよりはるかに速く並列処理で終わらせられるというわけです。
コア数が多いほど性能は高いといえます。

NVIDIAはコア数を自社の技術であるCUDAにちなみCUDAコア数とよび、AMDはシェーダプロセッサ数とよんでいます。
単にプロセッサ数と表現されることもあります。

クロック周波数

クロック周波数が1秒間に何回、各コアで計算を行うかを決めます。
そのため"コア数 x クロック周波数"が計算性能を決めます。

同じGPUチップであれば、熱処理や安定性を考えたクロック周波数は同じですが、各メーカーによってどこまでオーバークロックで攻めるかが変わっています。
あまり気にする必要はないでしょうが、冷却能によってクロック周波数が変わるということは覚えておいて良いでしょう。
そのため、ツインファンよりもトリプルファンのグラフィックボードのほうがクロック周波数は高いことが多いです。

ベースクロック数は、通常時でのクロック数で、最大クロック数はGPUの負荷が上がったときに、オーバークロック可能な最大のクロック数になります。
オーバークロック時は熱が完全には排出できないので、基本的に常時オーバークロックはできません。

FLOPS

FLOPSはFloating-point Operations Per Secondの略で、浮動小数点演算を1秒間に何回できるかを表しています。
RTX2080tiは13.4TFLOPSなので、13.4 x 10^12 = 13.4兆回浮動小数点演算を1秒間に行うことができます。

グラフィックメモリ(VRAM)の容量

ゲームでの使用であれば、グラフィックメモリはあまり気にする必要はありません
なぜならば、コア数側と釣り合う程度のグラフィックメモリが載せられているからです。

グラフィックメモリが足りなくなると、メインメモリが代わりに使われます。(スワップ)

VRAMが命!というレベルで大切になるのはGPUレンダリングと機械学習です。

3D CADやアニメーションなど(Autodesk製品など)で多ポリゴンのオブジェクトを扱う場合は、グラフィックメモリのほうがコア数以上に重要になります。
なぜならば、一度計算した結果をキャッシュする場所がVRAMだからです。
編集の履歴をキャッシュに残していくとVRAMは無限に消費できることが分かります。

特にオブジェクトの数が増えたり、解像度をあげると一気にVRAM消費量は増えていきます。


グラフィックボードの決め方

GPUチップが決まったら、それをボードにのせたグラフィックボードを選ぶ必要があります。
それでは、どのようにしてグラフィックボードを選べば良いか解説していきます。

出力端子の豊富さ


HDMI、DisplayPort、Mini DisplayPort、Thunderboltなどどのような端子がいくつあるのかは、重要な要素です。
しっかりと確認してください。

クロック周波数

あれ、またクロック周波数が出てきたと思われるかと思いますが、
GPUチップごとに適正なクロック周波数がありますが、
そこからさらに冷却能力に応じてクロック周波数を各社はあげています。

サイズ

ほとんどの方はグラフィックボードをむき出しの状態では使わず、PCケースの中に収納したいと思います。
特に小さいMini-ITXやMicro ATX向けの小さいPCケースを使いたい方は、サイズに気をつけてください。

専有スロット数(高さ)

専有スロット数もしくはスロット数という表記で表されるサイズは、
PCケースの背面にあるスロットを何個分使うかを表しています。
通常は2スロットですが、2080などのハイエンドでは3スロットや4スロットを専有するものがあります。
その場合そもそもPCケースにとりつけられなかったり、複数枚さそうにも1枚までしかさせなかったりします。

長さ、奥行き
長さや奥行きもPCケースやCPUクーラーの構成次第では問題となりうります。
シングルファン < ツインファン < トリプルファン
の順番に長さは長くなります。

冷却法


冷却法には、
  • シングルファン
  • ツインファン(デュアルファン)
  • トリプルファン
  • 外排気
  • 水冷
  • ファンレス
などがあります。

最初の3つは文字通りファンの数がそれぞれ1、2、3個となっています。
ファンの数が増えるほど冷却能力が上がるため、よりクロック周波数をあげることができる一方で消費電力があがり、サイズも大きくなります。


上の写真のような外排気のモデルは、GPUにより温められた空気がPCケース内にたまらず、外に排出されるため小さなケースのときや、複数枚使用する際に用いられます
機械学習など用に複数枚必要な場合は外排気が使われるため、ハイエンドGPUの外排気モデルは一気に売れていき、在庫は少ない場合が多いです。

複数枚のGPUを使った場合、それぞれのGPUの距離が近くなるため、温められた空気が互いのGPUにあたり、温度が下がりにくくなるため、外排気モデルが好んで使われます。
というか外排気でないととても使えません。

しっかりとデザインすれば、水冷のGPUは一番冷やすことができます。
ただし、CPUで温められた冷却液がGPUへ来るデザインの場合が多いです。

ファンレスのGPUは変な人向きなので、気にしないでください。


メーカーとシリーズ

NVIDIAとAMDの主な命名規則を紹介し、オリジナルモデルの各メーカーの特徴をご紹介します。

NVIDAのGeForceシリーズの序列
NVIDIAのGeforceシリーズでは
RTX > GTX > GTS > GT > GS
の順番で性能が左のほど新しく性能も高い傾向にあります。
GTS以下のものは中古市場ですらあまり見かけないので気にしないでください。

RTX2080などの数字の最初の2つは20か10の場合が多いですが、20のほうが新しく性能もアップしています。
最後の下二桁の80の部分は同じ世代であれば、数字が大きいほど性能が高いものになっています。
tiは同じシリーズの中でも最高の性能で、superはその次、何もなしが通常の性能です。
ti > super > 無印
です。

AMDのRadeonシリーズの序列
Radeonシリーズでは発売されたタイミングが結構バラバラなので一概には言えませんが、最初の2文字が主に世代を表し、同一世代では数字が大きほど性能が高くなっています。
Radeonシリーズは正直命名がぐちゃぐちゃになっています。。。

R > HD > X > 無印
ですが、HD以下のシリーズはもう中古市場にすら見かけません。

Rの次の文字はXや9、7が来ますが、
RX > R9 > R7の順です。

次の最初の数字は1~5ですが、数字が大きいほど新しいモデルになっています。
最後の下二桁の数字は数字が大きいほど高性能になっています。
590 > 580 > 570 > 560 > 550です。

RX590の次のシリーズではRX Vegaシリーズになっています。

Vegaシリーズの次の世代はRX 5****と数字が4桁になっています。
今の所5700XT > 5700 > 5600XT > 5600 > 5500XT > 5500
の順番になっていますが、RX 5950XTや5900, 5800などの発売も噂されています。

数字の末尾に来る文字は
XTX > XT > Pro > 無印 > SE > LEです。

Vegaシリーズでは14nmプロセスでしたが、今後発売されるシリーズでは7nmプロセスになる予定です。
(すでにMac Pro用のPro Vega ⅡやPro W5700は7nmプロセスです)
CPUで大逆転をみせているAMDにはGPUでも大躍進を見せて欲しいものです。

ASUS、MSI、Zotac、Gigabyte、玄人志向、ELSAの特徴と違い

メーカーの傾向としては、
Zotacと玄人志向が一番安く、
次にGigabyteで、
その次はASUS、MSIが同じくらいで、
ELSAは高いという感じです。

個人的な安心感は
玄人志向(=Galakuro) < Zotac < Gigabyte < MSI = ASUS <= ELSA
という感じです。

大した違いはないので、個人的には同じスペックであればZotacを選んでいます。

他のPalitやColorful、EVGAなどはあまり一般的ではないので、よっぽど安い場合以外はあまりおすすめできません。

自作PC.com では簡単にパーツリストを作れます

PC自作.com では互換性をチェックしながら パーツリストを構成 することができます。

CPUを決めれば、それに対応したマザーボードやCPUクーラーだけから選ぶことができます。マザーボードが決まっていれば、そのフォームファクタ以上のPCケースのみから選ぶことができます。

全体での 推定消費電力を自動で計算 し、その2倍の電源をおすすめします。

もちろん各スペックごとの 絞り込み も同時で行うことや、 検索 も行えます。作成したパーツリストは 複数保存 することができます。パーツリストを誰かと 共有 することもできます。

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